草木染めのやり方
初心者の方向け!簡単に自宅でできる方法

「草木染めは難しくありません」。こういうと語弊があるかもしれませんが、初心者の方がお試しで草木染めをしてみるだけなら、本当に簡単にできちゃうんです。しかも自宅のキッチンで。子供でも簡単にできてしまうので、夏休みの自由研究にもおすすめです。今回は、初めての方でも簡単にできる草木染めの方法を解説します。

手順一覧

草木染めに使う植物を決める

玉ねぎの写真

草木染めは、その名の通り「草木」つまり植物の色素で布や糸を染める「染め」の技法です。どんな植物にも色素は含まれていますから、何を使っても色を染めることができるのですが、 初心者の方におすすめなのは「玉ねぎの皮」! 一般のご家庭でも準備がしやすいうえ、 とてもきれいな明るい黄色に染まるんです! まずは「玉ねぎの皮」でチャレンジしてみてください。

※他の材料を使ってももちろんOK!ですが、 毒性がない植物であることを必ず確認して使ってくださいね。

材料と道具を準備する

鍋の写真

初心者の方にもおすすめの「玉ねぎの皮」を使って、草木染めをする場合の材料をご紹介します。

材料

  • 染めたい布(綿・麻・絹のいずれか)
    ※初心者の方はできるだけ小さな布がおすすめ
  • 玉ねぎの皮
    ※染めたい布と同じ重さの量が必要です
  • ミョウバン または 焼きミョウバン 少量

玉ねぎの皮は染めたい布と同じ重さになるよう準備してください。 例えば、布の重さが20gあったら、皮も20g用意してください。 ミョウバンはスーパーなどでお買い求めいただけます。

道具

  • 鍋(ステンレス)
    ※2個あるとスムーズに進められます。
  • ザル
  • さいばし
  • ボウル または バケツ

今回の材料は玉ねぎの皮や、料理にも使うミョウバンですので、普段遣いのお鍋でも問題ありません。他の材料を使う場合は、普段のお料理用とは別の鍋を用意したほうが良いです。また、鉄やアルミ製の鍋を使うと染め上がりに影響するので、 必ずステンレスの鍋を使ってください。

染液をつくる

材料を煮出して、色素を抽出した染液をつくります。鍋に玉ねぎの皮と、皮がひたひたに浸かるくらい水を入れて火に掛けます。火加減には注意! 沸騰させずに煮出すことが染液をつくるときのポイントです。 15~30分ほど煮ると濃い茶色の液になるので、ザルで濾して玉ねぎの皮を取り除きましょう。

染める布の汚れを取る

染める布に汚れがついているときれいに染まりません。また、 買ってきたばかりの新しい布製品にはのりがついていたりするので、新しくても一度きれいにする必要があります。 汚れを取る方法は簡単!布を鍋で煮るだけです。鍋を2つ準備してあれば、染液を作りながら同時に進めるとスムーズです。10分くらい煮たあとは、流水にさらすなどして冷ましてからよく絞ってください。

布を染める

いよいよ、布を染めていきます。染液を入れた鍋を再度火にかけ、その中に汚れを取った布を入れて20分ほど煮ます。染液をつくったときと同様、 沸騰しないように注意! 染めムラができないように、さいばしでかき混ぜながら煮てください。20分ほど煮たら水洗いしてよく絞ってください。絞るときは布をいためないよう、上から手で押さえるように絞るとよいです。え?色が黄色くない?ご安心ください。この後の最後の工程で色が変わります!

媒染して仕上げる

ボウルまたはバケツにミョウバン液をつくります。水1リットルあたりにミョウバン大さじ1杯を入れてください。必要な量は布が十分浸かる程度。布を広げてミョウバン液に浸けたら、さいばしで軽く揺すってください。揺すっているうちにきれいな明るい黄色に変わっていきます(この工程を媒染といいます)。全体の色が変わりきったら、水洗いしてよく絞り、シワにならないように広げて陰干しして完成!お疲れさまでした。

最後に

草木染めは色落ちしやすいので、 洗濯の際の色移りにご注意ください。 また、ご紹介したのは、初心者の方向けのできるだけ簡単な方法です。もっと鮮やかにくっきりと色を出すために染めの工程を何度もくりかえしたり、媒染後にもう一度煮洗いしたり…もっと本格的に染めるにはたくさんの手間をかけなくてはなりません。でもその手間をかけることで出来上がった染め物に対する愛着がわいたりします。ぜひ色々と工夫をしてあなただけの草木染めを作ってみてくださいね。

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